ある物件の素材確認に伴って、アスベストについてちょっと調べてみました。

昨年、マスコミで大騒ぎになった『アスベスト』。  何か聴いたことあるけど・・・なんじゃらほい??
意外と身近にあるんですよ!! って言うと、『えぇ〜、そんなのテレビの中の話じゃないの??』 って思われている方も多いかもしれませんね。

例えば、車の「ブレーキパット」、鉄骨の建物では「耐火被覆」、天井や床・壁などの「内装仕上げ材」、「断熱材」、「外壁材」などなど、ほぼ素材のまま使用されたり、資材を構成する素材として添加されたりしています・・・。
耐摩耗性、耐熱性、耐薬品性や絶縁性に優れ、『奇跡の鉱物』 『魔法の鉱物』として20世紀初頭から全世界に広まったようです。

アスベストは、天然鉱物の石に含まれる繊維で、非常に細く(髪の毛の1/5,000)肉眼では見る事が出来ません。 4,000〜5,000本集まって、ようやく筋として見る事が出来るそうです。 鋭利な形状のため、吸い込んだ際に肺に刺さったりしますが、埃などと違って体内で分解や吸収される事が無いため、長い年月を経て中皮腫や肺がん、じん肺を誘発する・・・というのはテレビでもやっていましたね。


何でこんな「旬」を過ぎたような話題を取り上げたかと言うと、個人住宅を立替える場合に、既存建物の解体工事が必要になりますね。 この場合に取り壊す建物は外壁サイディングや軒裏の下地ボードに、アスベストが含まれている可能性が高いんですよ。 築年数は約15年位??25年くらい??・・・量の多少は分かりませんが恐らくアスベストが入っていると思った方が良いでしょうね!!
だって、含有率1%以上のアスベスト製品が禁止されたのは2004年ですから。


そこで、アスベストについて各行政機関や検査機関に問い合わせて調べてみました。 先ず、アスベストの取り扱いについては、「飛散性」と「非飛散性」に分類され、扱いが厄介なのは勿論「飛散性」の方です。 飛散性は、いわゆる耐火被覆や断熱材として『吹き付けて』施工されたアスベストで、大規模な立体駐車場なんかで築年数が古い建物では、天井を見上げると綿状に見えるものがありますが、恐らくそれでしょう。 但し気を付けたいのが、比較的新しい建物には同じ様に見えるものでも、アスベストは含まれていないこともあり、一般には『ロックウール』としてアスベストとは区別されています。 しかし、このロックウールも1980年、日本石綿協会の自主規制前までは、アスベストと同じ製造ラインで生産されていた可能性があり、アスベストを含んでいることもあるとの指摘もあり、注意が必要だそうです。

非飛散性は、サイディングやジプトン(事務所の天井などに多用されています)みたいに、板状に加工された「成形板」の素材の一部として添加されたもので、破砕したり切断しなければ特に問題は無い・・・との事です。 また、一様に「アスベスト」と言いますが、原石の鉱物にも種類あり、それぞれ用途や人体への影響も異なるようです。
よく知られている(?)ものに、白石綿(クリソタイル)、青石綿(クロシドライト)、茶石綿(アモサイト)があり、このうち青石綿のクロシドライトが一番毒性が強いようです。

以前調べた時は、非飛散性について成形板などの建材は含有量が1%以上だと、アスベス
ト含有建材として扱う事になっていましたが、2006年9月1日より基準値が変わり、0.1%以上の含有でアスベスト含有建材として扱う事になっています。
また、アスベストの分析も顕微鏡による定性分析(含有の有無)や、X線による定量分析(含有量)を必要とし、検査方法もJISで規定され、費用も高いし時間も掛かります。


アスベストの ”うんちく” なら色々参考になるサイトがありますのでこれ以上触れませんが、解体する建物にアスベスト含有建材が使われていると、基本的には手作業による除去が必要で、養生や仮設足場が必要になりコストは上がります。

アスベストは中皮腫や肺癌など、その潜伏期間が20〜40年といわれています。 黙って解体工事してしまえばそれまでですが、近隣の事を考えると、また、将来近隣の建物が解体工事をする事を考えると、対策を取らざるを得ませんね。 あちこちで解体工事は行われていますが、実際にどれほど真剣にアスベストに対して検討しているのか・・・よくよく意識をもって確認したいものですね。


2007.02.27





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